ウォーキングデッド シーズン1 第6話『残された希望(原題:TS-19)』。
前回の最後でリックたちはようやくCDCに到着。しかし、入り口は閉じたままです。ウォーカーが彼らに気づき、続々と集結してきます。
このままではその来襲を防ぎきれません。リックが必死に監視カメラに訴えると、やっとそのシャッターが上がり始めました。一体その中では何が……。
いよいよシーズン1も最終話となり、舞台はCDC内部へ。密室でのドラマが展開し、強烈なフィナーレを迎えます。
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シーズン1 第6話『残された希望(原題:TS-19)』ネタバレあらすじ
シャッターが開き、リックたちは銃を構えながらその内部へ。
吹き抜けのエントランス部分で様子をうかがっていると、Tシャツ姿の1人の男が姿を見せます。リックたちに対しライフルの銃口を向けています。
「感染者はいるか?」との質問に「いない」と答えるリック。男は血液検査を受けることを条件に全員を受け入れます。
彼の名前はエドウィン・ジェンナー。ここで研究を行っている科学者です。ジェンナーは一同を地下の研究施設へ。
リックたちが話を聞くと、驚いたことにこの施設にいるのは彼1人でした。
血液を取った後、全員が空腹だと気づいたジェンナーは彼らを歓待。久しぶりの食事とワインに皆上機嫌となります。
しかしシェーンに問われるまま、ジェンナーがCDCの状況を説明すると全員が沈黙。彼がここで1人きりなのは、他の研究員たちがそろって外へ出たり、自殺してしまったためなのです。
食事の後、一同はジェンナーの案内でそれぞれの寝室へ。全員、お湯のシャワーを浴びてさっぱりします。
アンドレアはトイレで嘔吐しますが、それを聞きつけたデールが彼女を介抱。心配顔の彼にアンドレアは、「ジェンナーの顔を見たでしょ。もう希望なんて残ってないのよ」と言って泣き出します。
一方、食事以降もワインを飲み続けるシェーンは、リックがジェンナーと会っている間にローリにちょっかいを出そうとします。
彼としてはウォーカーによるパニック状態の中、病室で昏睡状態にあったリックを助けた上に、寄る辺のないローリとカールの面倒を見たという自負心があり、ローリが一方的に冷たい態度を見せるのには納得がゆかないのです。
無理やり体に触れてくるシェーンを跳ね除け、廊下へ出るローリ。自室に帰ったリックは動揺している妻の様子にも気づかず、一緒にベッドに入ります。
翌朝、一同は一緒に朝食。グレンやリックは2日酔いに苦しんでいます。姿を見せたジェンナーに、アンドレアは現状の説明を要求。全員が中央管理室へ移り、話を聞くことに。
大きなモニターに疫病の分析結果が映し出され、ジェンナーが質問に答えつつ説明してゆきます。
被験者がウォーカーに噛まれ、死亡し、蘇るまでの過程がシナプスの流れで視覚化され、一同は興味深くそれを見守ります。やがてウォーカーとなった被験者の頭には銃弾が撃ち込まれ、映像も終了。
ジェンナーの説明では、結局疫病については現象面での分析がなされただけで、その原因や治療に関してはデータがなく、また他の研究施設がそれに取り組んでいるという情報もありません。
人がウォーカー化することを食い止めることは現状では不可能なのです。全員がそれを知り、明るい気分は吹き飛んでしまいます。
しかも、このCDC自体も最早燃料が底を突きかけており、あと1時間もすれば電気が使えなくなる状態でした。
エアコン、続いて部分的に明りも消え、一同の不安が募ってきます。対処法をジェンナーに訊ねても、彼は諦めたように黙っているだけです。
燃料切れまで30分になった時、突然アラームが施設内に鳴り響き、コンピューターの音声による警告が発せられます。リックたちは部屋から出ようとしますが、ジェンナーはカードキーを取り出し、ドアをロックしてしまいます。
リックが詰め寄ると、ジェンナーはコンピューターの音声で緊急事態下のCDCの”処置”について説明。それは危険なウィルスなどを外に出さないため、高熱の炎によって施設全体を焼き尽くすというものでした。
ダリル、グレン、Tドッグたちはドアを開けようとしますが、歯がたちません。
シェーンがライフルを向けて脅しても、ジェンナーは平静を保っています。焦ったシェーンが機械類を壊し始めたため、リックはやむなく彼を殴り、おとなしくさせます。
リックが諦めずに逃げ出す方法を聞き出そうとするうち、ジェンナーは一同に見せたデータの被験者が自分の妻であることを告白。彼女はジェンナーの上司でもあり、この施設の責任者でした。
妻の話をしたせいでジェンナーの気持ちが緩み、彼はロックしたドアを開放。一同とともに部屋を出てゆこうとするリックに、ジェンナーは疾病に関する秘事をこっそりと囁きます。
全員が廊下を駆け出してゆくなか、ジャッキーは自分が外の世界でウォーカーに殺されることを恐れ、施設に留まることを選びます。
そしてそれを知ったアンドレアも、同じ行為に及ぶのです。彼女の命を救いたいデールもそこに留まり、言葉を尽くして説得。しかし耳を傾けないため、彼自身も一緒に死ぬ決意を固めます。
一方、ロックされた入り口まで達した一同は、必死にガラスを割ろうとしますが、厚い硬化仕様のためヒビが入るだけです。
焦りばかりが募るなか、キャロルがリックの制服から見つけた手榴弾を差し出します。
おかげでガラスが割れ、全員が外へ。襲ってくるウォーカーを倒し、車へ乗り込みます。
そこへ土壇場で気持ちを変えたアンドレアとデールが合流。その後すぐにCDCは爆発と炎で崩壊。間一髪のところで一同は命拾いします。
車を連ねてその場を離れるリックたち。立ち上る煙が空を黒く染めています。
シーズン1 第12話 まとめと感想
「ウォーカーを産み出す疾病に打つ手はない」という事実がわかるこのエピソード。
ショーランナーであるフランク・ダラボンが脚本を書いていますが、監督作「ミスト」を思わせる室内劇形式を取っていて、そのドラマの盛り上げ方はさすが、と思わせます。
このエピソードで注目すべきは、シェーンに対するローリの冷淡な対応でしょう。
一応自分と息子が世話になったというのに、リックが帰ってくると、一方的に「騙された」と主張する彼女の態度には、シェーンが病院で見せた献身ぶりが回想シーンとして描かれるだけに、見ていて少々苛立たしさを覚えます。
このあたり、フランク・ダラボンの女性に対する不信感が滲んでいて、「ミスト」同様、その作家性がよく表れていると言えます。
なお、ジェンナー博士がリックに囁いた内容が気になりますが、それはシーズン2の13話で明かされることになります。
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