ウォーキングデッド シーズン9が配信されている最中、ミショーン役のダナイ・グリラがドラマを降板するというニュースが飛び込んできました。
いまだに正式に降板理由等は語られていませんが、その理由について、またドラマでは降板と共に死亡してしまのか、等々について予想してみます。
ダナイ・グリラ本人から降板を発表
先ごろ、サンディエゴで恒例のコミコン・インターナショナルが開催されました。このコミコンが毎回注目を集めるのは、映画、テレビを問わず、いくつもの作品のパネルディスカッションがおこなわれるからです。
もちろん現在屈指の人気作である「ウォーキング・デッド」も例外ではありません。シーズン1からの主要キャストであるノーマン・リーダス、メリッサ・マクブライドはもちろん、ジェフリー・ディーン・モーガン(ニーガン役)、エレノア・マツウラ(ユミコ役)、ナディア・ヒルカー(マグナ役)、ケイリー・フレミング(ジュディス役)といった現在のレギュラーメンバーも出席して、ファンとの交流を楽しみました。
そして、この席にはミショーン役で知られるダナイ・グリラも姿を見せ、次のシーズン10(10月6日から放送)でレギュラーを離れることを自らの口で正式に発表。このことはまたたく間にSNSで全世界に広がり、ネットだけでなくテレビのエンタメニュースでも大きく取り上げられました。
もっとも、ミショーンが次のシーズンで姿を消す(少なくともレギュラーではなくなる)ことは、ショーランナーがすでに発表しており、コミコンでのグリラ自身の発言でショックを受けたファンは少ないでしょう。
ただ、彼女自身が直接発表する機会が持てたことはファンにとってもうれしい出来事で、このままミショーンが永遠にシリーズを去ったとしても、仕方がない、と諦めがつく人も増えたと思います。
ダナイ・グリラ降板の理由とは?
ダナイ・グリラは他の主要キャスト同様、「ウォーキング・デッド」に起用されるまではほとんど無名の女優でした。彼女は現在41歳。ミネソタの大学を出たあとニューヨークに移り、ニューヨーク大学で演技に関する修士号も取っています。
これで分かる通り、彼女はかなりのインテリです。キャリアの初期から自ら戯曲を執筆し、「In the Continuum」という作品では、有名なオビー賞(オフ・ブロードウェイ対象)の戯曲賞を獲得しています。
また2009年に執筆した「Eclipsed」という作品は、2015年になってルピタ・ニョンゴ(『それでも夜は明ける』でアカデミー助演女優賞を受賞)主演でオフ・ブロードウェイで上演。それが好評で翌年にはブロードウェイでも上演されました。これは主演キャスト・主要スタッフが全て黒人女性という、ブロードウェイでも初の作品となっています。
劇作家としては注目を集めていたものの、女優としては「ウォーキング・デッド」が初の大役。これが大ヒットしたことで彼女の認知度も上がり、オファーも多くなったようです。
そして彼女のキャリアは、2018年の「ブラックパンサー」でステップアップを遂げました。
ブラックパンサーはU-NEXTで視聴可能。
この映画は周知のように「マーベル・シネマティック・ユニバース」(よくMCUと略されて呼ばれる)に属するもので、彼女が演じた主人公のボディーガード・オコエは劇中でも重要な役です。
MCUのメイン作品である「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」と「アベンジャーズ/エンドゲーム」でも戦いの場面中心に出番が多く、そのスキンヘッドが印象に残ったMCUファンも少なくありません。
この2本はとんでもないメガヒットとなった上に、批評家からも絶賛を受けたため、出演者であるグリラの俳優としての格も上がったようです。
アメリカの俳優の格付けについて
ここで、ちょっとアメリカの俳優のことについて述べます。
尾崎英二郎という俳優さんがいて、日本でデビューしたあとアメリカでテレビや映画に活動されています。その人が書いたネット記事の中で、『A STAR IS FOUND』(日本語版は「スター発見!」)という本が紹介されていました。
これはアメリカのキャスティング担当者たちが出版したハリウッドの内幕もの。それによれば、アメリカには「俳優たちの価値、実績上のピラミッド」があるということです。
具体的に述べると、アメリカのエンタメ業界では日常で用いる俳優のランク名があり、それらは、
- Wannabes
- Unknowns
- Working Actors
- Names
- Stars
- A-List Actors
- Super Stars
の7つです。
ダナイ・グリラをこれに当てはめると、「ウォーキング・デッド」に起用されるまでの彼女は”Unknowns”つまり「プロ俳優ではあるけど業界内で広くは知られてはいない」存在でした。
そして「ウォーキング・デッド」によって”Working Actors”、「とりあえず仕事が入り、顔が売れた俳優」となり、「ブラックパンサー」によって一気に”Stars”「映画の主要キャストとなる俳優」に入りかけているわけです。
IMDbのフィルモグラフィーを見ると、「ゴジラ対キングコング」や新しいスター・トレックの映画にも出演が噂されています。これらのフランチャイズ大作へのオファーが続く状況では、時間的な拘束の強いテレビシリーズへの出演は難しくなるでしょう。
マギー役のローレン・コーハンもそうでしたが、他作品に出演するためにウォーキングデッドを降板するということでしょう。
ミショーンは死亡?どんな最後を遂げるのか?
「ウォーキング・デッド」はあまりに長く続いていることもあって、脇役だけでなく主要なキャラクターまでいろいろな形でシリーズから去っています。
以前は主要キャラでも平気で殺していたのですが、スピンオフも含めてシリーズがさらに長期化しそうな様子なので、スタッフの方では殺すよりも一時的に姿を消させることを選ぶようになっています。
最近ではリックとマギーがそのパターンでレギュラーを去りました。ミショーンの場合リックに劣らない主要キャラなので、同じように一時的にコミュニティーを去らせることになるかもしれません。
原作ではウィスパーズ編の後に登場するコミュニティで行き別れた娘と再会するというシーンがありますが、その流れで別のコミュニティで娘と暮らすようになる、という展開もありえそうです。
アレクサンドリアの新リーダーは誰になるのか
ミショーンがいなくなるとすると、アレクサンドリアにはリーダーが不在、ということになります。
新しいリーダーは誰か、ということがファンの間で予想されていますが、現在のアレクサンドリアに住んでいるリックの仲間となると、ゲイブリエルとユージーンくらいしかいません。
また選りにも選って頼りない男ばかりが残っているわけで、どちらがリーダーになるにしても、それがトラブルの種になるのではないかと思います。
SNSでの予想では「ニーガンがリーダーになるのでは?」という大胆な説もあがっていますが、ひょっとしたらこれが事実となるかもしれません。
ニーガンは原作でも印象的なキャラクターですが、ジェフリー・ディーン・モーガンの役っぷりがまた良いものですからドラマでは原作以上に存在感が大きいキャラクターになっています。
現キャラクターの中では非常に印象的なキャラクターなのでそういう意味ではしっくりきます。
ミショーンは映画版やスピンオフには登場するのか
最近の発表によると、リックと彼が行き着いた新しいコミュニティーを描く長編は、テレビではなく劇場で公開することが決まったそうです。
となると、現在劇場用映画に専念しようとしているグリラも、出演を考慮することになるでしょう。というよりむしろ、彼女が出演するからこそ、劇場で公開することを決めたのかもしれません。
とにかく劇場用映画のスピンオフができることで、ダナイ・グリラがミショーン役を続ける可能性が高まったことは確かです。
「ウォーキング・デッド」と完全に縁が切れるか切れないかは現在の所不明ですが、活躍の場を広げているダナイ・グリラが我々の目の前から消えることはなさそうです。大作映画に出ている彼女の姿を見るのはシリーズのファンにとってもうれしいこと。これからの彼女の活躍に大いに期待したいと思います。
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